街の小さなピアニスト音楽教室 たまプラーザ教室の百瀬です。
今日は生徒さまの保護者さまからお誘いを受けて、小川典子さんのピアノを聴きにミューザ川崎へ行ってきました!
今日のコンサートは夏休みに毎年行われている子どものための演奏会!!
私は今年初めて行きましたが、素晴らしいの一言に尽きるコンサートでした。
15歳までの子どもたちはステージ上で聴くことができる珍しいコンサートなんです。
子どものための演奏会とはいえ、演奏曲は本格的なリサイタル。大人も十分楽しめる大満足のプログラムです。
逆を言えば小さな子どもにとってはちょっと聴くのが大変かもっと思うプログラムですが、ステージ上で聴くことでみんなちゃんと聴けちゃうんです。これぞステージ上の魔法(笑)
特に高学年・中学生は真剣!!
世界で活躍するピアニストの演奏を、あんな至近距離で見られるなんて経験そうはありません。私も子どもの頃にこのコンサートに出会いたかったとステージ上の子どもたちを妬みました(笑)
私が子どもの頃、生演奏を聴く機会には恵まれませんでした。ピアノの先生もお手本を弾いてくれませんでした。これはどういうことかと言うと、自分の知識で読みとった楽譜が全てということ。音楽経験の浅い子どもの私が楽譜から読み取れることってどのくらいでしょう?楽譜から音楽を読み取らなければいけないのに、せいぜい音とリズムが合っているか、強弱はちゃんとつけているか、その程度です。その程度で読みとった楽譜を自分で再現したところで、果たしてそこから生きた音楽は生まれるのか⋯。
世界で活躍するピアニストのまねは、残念ながら私にはできません。本当は私もあのような素晴らしい演奏をレッスンのたびに聴かせてあげたいのですが…。世界で活躍するピアニストは何が違うかというと、音色が違います。1曲の中でいくつかの楽器で演奏されているかのように音色が変わるのです。
実際、子どもの頃レッスンで弾いた曲はとてもつまらなく、素晴らしい曲ということに気づくことさえできませんでした。
そんな自分の経験もあって、レッスンではなるべくお手本を弾いて聴かせるようにしていますが、やっぱり小川さんのような演奏できていない…
(できていたら、私も世界で活躍できているはず!!)
この演奏会、生徒さん全員に強制参加させたいほど素晴らしいコンサートでした。
そして、保護者の方にもぜひ聴いていただきたいコンサートです!
お子さまの宿題の進み具合が評価の基準になっていませんか?
もちろん少しずつレベルアップして、確実なテクニックを身に付けていくことは大切なこと。しかし、音楽の聴き方が分かると『マルをもらえた、もらえなかった』という基準で評価することがなくなります。
コンサートでは子どもからの質問コーナーもありました。
「どうして、ピアノに触らせてもらえないのですか?」
なんとも子どもらしい質問です。
「そうだよね、みんなも触りたいよね。でもね、ピアノは高価なものなの。今日も、この演奏会のために調律師さんが調整してくれてるんだよ。だから私しか触ることができないの。」
と答えていました。
まさにその通り。
レッスンでもピアノを雑に扱ったりベタベタ触る姿を見ると、思わず止めに入ってしまいます。でも、もし子どもがよその車をベタベタ触っていたら?それがもしフェラーリだったら…!?
教室のピアノは残念ながらフェラーリほどの価値ではありませんが、やはり高価なもので私自身がずっと人生を共にしてきた大切な楽器です。
鍵盤に向かって手を当てずにくしゃみをされたりすると、実は結構悲しい気持ちになっちゃいます。
爪を切る、手を清潔にするなどのチェックはぜひ保護者の方が積極的に行なっていただけるととても有り難いです。
「ピアノが嫌になったときはありませんか?」
「あります。子どものころは他にもやりたいこともありましたし…。」
でも続けてよかったというようなことを仰っていました。やはりこれも共感!私レベルでピアノを弾ける人はたくさんいますが、誰かと比べるのではなく、音楽が自分にとってかけがえのないものになっています。我が家の次女はピアノを習わせませんでしたが、毎日ピアノを弾いて楽しんでいます。難しい曲が弾けるとかそういうことではなく、彼女にとってピアノはお友だちなんだと思います。
他にもたくさんの面白い質問が出てきました。
子どもだからこその質問も多くてとても楽しい時間でした。
きっと来年も開催されるのでぜひ皆さま聴きに行ってください!
コンサートとの後は、保護者の方と一緒に楽しいランチ!
レッスンのこと、子育てのこと、いろいろな話がたくさんできました。こんな素敵なコンサートに誘っていただき、本当にありがとうございました!!