ピアノを習う前に習うべきものは?

こんにちは、街の小さなピアニスト音楽教室 たまプラーザ教室の百瀬綾香です。

お子さまの習いごとっていつから始めるのがベストなんでしょう!?
習うものによって開始適齢期は異なりますが、今回はピアノの開始適齢期についてお話しします。 (当たり前か…他の習いごとについてはその分野の専門家に聞くべし!)

ピアノを習い始める年齢は様々です。 『練習が嫌になる前に、練習の習慣をつけるには早くから!』と考える方、『自分の意思でやりたいと言ってから』と考える方、大きく2つに分かれます。
実際はどちらが良いかといいますと… ピアノという楽器を始めるのは6~7歳がベストだと私は考えています。

え!?そんなに遅くていいの!! と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、『音楽の学び』は0歳がベスト!! 何故ならば、人間の聴覚は胎児の時点ですでにかなり進んでいるからです。妊娠20週までに基本構造が完成し、そこから聴覚が発達してきます。
英語のRとLの発音の違いを聞き分けが日本人は苦手とされていますが、1歳くらいまでは聞き分ける能力が備わっているそうです。ただ、日本語で育っていく過程の中で、必要のないこととしてこの能力は喪失してしまうらしいのです。(私にもあったのかな??無くなってほしくなかったな…)
聴覚はこのようにかなり早い段階でしっかり発達しています。

音楽は目に見えません。耳で楽しく時間の芸術だからこそ、『感覚』として養っていくことが大切なのです。そしてそれは早ければ早いほど効果が高いのです。

逆に、ピアノという楽器の演奏法は急ぐ必要がありません。
楽器を演奏するということは、身体をコントロールして楽器を操っていく必要があります。人間は粗大運動という、身体全体のバランスを必要とする大きな動きから可能になり、手や指を使った微細運動は粗大運動の後に可能になるからです。3歳ごろのでようやく立つ・走るなどの基本動作がある程度完成します。この発達段階で、指の形などピアノの基礎を習得させるのは難しく、無駄に時間がかかったり子ども自身もつまらないと感じてしまうのは当然のことなのです。

ピアノという楽器を習得する狙いで早期教育というのは、逆効果になる可能性もあるのです。年齢に対して難しいことを時間をかけてやったら、それは『楽しくないもの=やりたくない』と思うことは自然なことです。

街の小さなピアニスト音楽教室では、こうしたことを踏まえ幼児のレッスンでは特に、『粗大運動を通して音楽を感じること』を意識しています。知識を教えても音楽の学びにはならないので、幼児に難しい専門用語を教えることはありませんが、3歳児のレッスンでは次の内容をレッスンしているんです。

 ・ビート(バイナリービートとターナリービート)
 ・テンポの違い
 ・ダイナミクス
 ・ニュアンス
 ・音の高さ
 ・音の長さ
 ・音程
 ・拍子

この項目だけ見ても、かなり専門的な要素がたくさんあることが分かると思います。
これらのことを知識として覚える必要はなく、『音楽として』感覚的に養っておくことが、その後の楽器を習得する基礎能力となります。
音楽の基礎能力がないまま楽器習得を同時進行するのは、小学生であっても大変なことです。そして練習嫌いが生み出されていきます(笑)
何故って?難しいから!!

小学校高学年に入ってから初めてピアノを習う生徒さんもいます。
この頃始める生徒さんは、自分の意思のもと習っているので、やる気も十分!
でもひとつ問題は、これまでの人生でたくさんの音楽と出会い経験してきているので、理想が高いのです。先ほどあげた項目が複雑にかけ合わさって音楽ができていますが、すでに掛け合わされた状態の音楽がスタートラインと思っているので、地味な基礎を固めることを苦手とする場合も多いのです。
もちろん、コツコツ基礎からきっちりやってくれる生徒さんもいますが、どちらかと言えば前者の生徒さんが多いのが現実です。
もうひとつ、楽器の習得には身体の柔軟性が必要となってくるため、遅い段階で始めると単純に難しいことも多々あります。

習いたい・習わせたいと思うタイミングは人それぞれです。
また環境も大きな影響を与えます。
結論を言えば、『習いたい・習わせたいと思った時が始めどき!!』
ただし成長と発達に適したレッスンを受けることが最も重要なのです!!

最後までお読みいただきありがとうございました♪

 

 

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